買入屋さんのスペッシャル評価とは
今回の取引で感じたテーマが有りました。弊社の場合、徹底的に高く売って鞘を稼ぐのです。それがオークション業者のサガです。売れる値段は青天井なので面白いのです。【バイセル】さんは無知な相手を騙して儲けるでしょう。この件は機会を設けて書きましょう。上場企業として公表されている情報から読めるのです。【買取屋】さんは仕入れて儲けるです。その一端を見せましょう。主たる営業品目はあくまで、記念の額割れです。数%の鞘抜きを狙うのです。ここの場合はうまくやれていると思います。大儲けは無理でも手堅いビジネスモデルです。でも、今回の場合は、余りにも物が良すぎて扱いに困ったのでしょう。買ったところで的確な売り方を知らないと思います。でも案外複数のIDを使ってヤフオク出品をやっていたりして。東京方面の人ならば、公益財団法人オークションへの持ち込みみたいなことも有るのかも知れません。弊社の場合にも、結構それに近いお話は有るのですが、ヤフオク出品のスピードには勝てないので目に見える形では実現していなかったのです。でもヤフオクにしろ、売る際のテクニックが必要です。今回の一連の物がそうなっていればひとしきり話題になったかも知れません。
エクセルリストに数字で出ていて、トレースが出来た物を少しお見せいたしましょう。
エンタイア66通 18,700円→電報封筒 送達紙入り 明治7年、かなり早いと思います。14円00 6枚貼 1円過貼ですが、そうれを言うのは野暮でしょう。
田沢 未使用84枚 24,000円→旧毛25銭銘付田型 この目打の霞罫はユニークでしょう。実は、全く同じでペアならば見たことが有るのです。誘っているのですが未だ手許には来てません。
プレミア2666枚 23,480円→昭和の未使用ブロックが大部分でした。地図洩れの8B、残念ながら2枚欠けが惜しまれます。他にもよさげな物が沢山有りました。
使用済3752枚 38円→査定表で一番受けたのがこれでした。@1銭を見事に切り上げているのです。波消しの万束でも同じ値段で買ってくれるのです。そこに物が有るならば、絶対にゼロにはなりません。3752枚を1枚残らず、きっちり数えてくれたのです。私は一瞥で抜きました。旧毛50銭、局は勿論KOBE2、ジャンボマージンの単片は穿孔H&SBCです。田沢の目打違いで穿孔のコンプリを目指す人、これは絶対に買わねばなりません。一度切りのチャンスかも。そして最後が大仏1円の耳付縦ペアです。40年ぶりの対面です。一連のエラーコレクションでした。無目打と書いて売りに出て、買うか買わずかをものすごく迷ったのです。出所はしっかりしたコレクター、拡大写真でも目打の跡は有りません。でも理屈が先に来るのです。ゲーベル印刷で無目打エラーは有り得ない。未使用ならパートエラーの横流れが有り得るけど、使用済は窓口で売られたシートのはず、知らずに売られる確率は低くなる。だから勝負に飛び込めなかったと思います。今回初めて現物を手にして、疑ってシゲシゲ見たのです。ブラインドパーフの跡は皆無です。だから次回セールの表紙に使います。最低値は30万で良いでしょう。
アメリカ西海岸のオークション、登場人物はハワイの和尚さん、ジャンボ後藤正義兄さん、姫路の水道工事屋さん、そして最後は番野一臣さん。40年近く経っていて、完全に記憶から消えていたマテリアルです。これ1点で今回の持ち込み品話の全てのピースが埋まるのです。オードワイユの全貼コイルの謎がいまやっと解けました。次回に詳しく書きましょう。