JAPEXセール オークション誌準備完了
今日の午後一で原稿は校了になりました。オークション誌の納品は10月8日の午後なので、発送は9日(金)になります。下見開始は8日なら大丈夫です。原稿書きのデッドラインを1日勘違いしてしまい、想定よりも100点少なく1980ロットでのセールになります。ロット数も最低値の合計額も去年よりは若干少ないのですが、品揃えは今までにないハイレベルの出品物が揃っていて最高だと思います。菊と現行が弱いのですが、手彫・旧小判・大白・1次~3次昭和・新昭和・産業・透かし無・郵便史・ステーショナリーでは超一流のコレクションが出所の見事な目玉品が揃っています。1回のセールに出すのが勿体ない程の並びなのですが、後先を考えずに勢いでやっつけてしまいました。何もせずに売ってしまうのは余りに惜しいので、私しか知らないであろうマテリアルの裏話を数回かけてアナライズしてみましょう。
オークション誌の顔である表紙の選択基準は、珍しくて綺麗で高く売れる物なのです。100%の落札を目指します。ここに持ってくるものは99%が最低値一任のマテリアルです。最低値ご指定の人の物は基本的に私のお眼鏡には適いません。意識はしていないのですが結果的に好みには合わないのです。逆説なのですが、私の好みに合った物は、ご一任であっても滅茶苦茶な割安の最低値を付けません。物が良いと思うので、自分では買いたく無い値段だけれど、絶対に誰かに売れて欲しいというギリギリの線を狙って値付けをするのです。表紙は9割+の落札率だと思います。普通はメールビッド締めの時点では数点は残るのですが、フロアで結構手が挙がるのです。この勝負はオークショニアの腕の見せ所でも有るのです。
今回の場合、ちょっと形態を意識したのです。ペアを並べているのです。大白の銘付が無双と1円、無目打が数字45銭と横螺鈿と農婦6円、不統一が洋紙6銭とブッチ1銭、マックス18点の内14点が埋まります。残りの4点を、書き十(未)・30銭11L・3銭薄紙11N(済)・15銭エスパKB2にしたのです。ジャンルも散っているし、ご出品のオーナーさんは5人なのでバランスも良いのです。改めて見てみると、ちょっと不満が残ります。単片4をペアにすれば更に格好いいのです。書き十と3銭11Nは外せないので、30銭と15銭を外して、6銭のプルーフ横ペアにすれば完璧だったかと悔いています。今回限りの贅沢な見方なのですが。
普段なら十分に表紙になる物でも落選になった物を並べましょう。和桜20銭ハ・旧小4銭完銘ペア(済)・旧小5銭耳に二科九號(未)・支那字旧毛10円(未)・かつおつり・坂東ラーゲル・・・まだまだ一杯有って2回分は余裕で作れるでしょう。この内で今回は表紙にはしていないけれど、私が絡んでディールしたビッグビジネスで、今までに書いていないお話が有るのです。かつおつり・坂東はシート、支那字毛紙5円・10円は田型です。売ってしまえば忘れてしまうのですが、ふとしたタイミングで思い出すことが有るのです。会心の商売と軽い後悔と・・物に惚れて、飛び込んで買ってしまっても、時の氏神が現れて助けてくれて、何時も何とかなっている・・このスリルこそが私のビジネスの醍醐味です。1点ずつ書いて行きましょう。