211-212回セール終了のご報告

昨日に、ご出品代金の精算を完了、上記セールの全ての業務が完了いたしました。落札率は最終的にギリギリで60%をクリア、現状ではやむを得ない数字です。次はJAPEX特別セールですが、こちらの原稿は仕上がっていて、明日には入稿して、10月9日(金)にカタログを発送いたします。このタイミングで弊社の事務所で下見が可能になります。ロット数はいつもより少なめの1980ロットですが、密度の濃さは白眉です。一杯書けるネタが満載なので、その内のいくつかの情報は後日Upしてみたいと思っています。JAPEXセールが終わっても、12月のセールの入稿日が10月末にはやって来ます。この時期は毎年ですが結構タイトな日程なのです。

終わったセールですが、本当に奇跡的に、W.D.も返品もゼロでした。何時もはどうしても数点は出てしまうのですが、完璧なゼロは殆ど記憶にないのです。実は返品が有りました。でもそれは受け付けられない返品だったのです。

Lot1384 和桜政府1銭2-17+18ペア N1B1東京6.6.2です。状態が理由ならば有り得ますが、記事が間違っている事は起こり得ないパターンです。政府2版の場合、最も特徴が出ているのでプレーティングも必要が無い版なのです。記事の編集に於いては、当然私自身もポジションのチェックをしています。中間印刷ならば解釈に迷う物も有るのですが、松田印刷と政府印刷を間違えることは有りません。

落とした人のクレームは、2版でなく1版だから返品すると言うのです。私がやるべきことは、シート写真をコピーして、2版の17+18で間違いありません。ご希望なら鑑定に出してくださいの返事です。でも、ちょっと待てよと思ったのです。お買い上げはゼネラル収集のお年寄り、手彫のコレクターでは無いのです。

政府2版を1版だと主張するのは、何らかの錯誤に依る物なのです。【組合カタログ】の分類です。タイプ1・2・3で分けています。この人は政府2版が欲しいのでなく、タイプ2=9版か10版がご所望だったのでしょう。政府2版は当然ながらタイプ1、私にすれば極めて常識だし。これで間違える人はオークションのお客さんにはいないと思っていたのです。今回の場合、政府2版の方が、10版よりは遙かに希少性は上なので、そのことを説明してお手紙を書いて再度送りました。これ以上に揉めることは無いのですが、お客さんにすれば???かも知れません。落札品を引き取ってあげて、代わりにタイプ2の10版を差し上げるというサービスは、私のポリシーとしてやりません。金銭的には有り得るし、先方さんにはそれの方が親切な事は判ってはいるのですが、オークションのルールとしてはやってはいけない事なのです。オークションではこんなトラブルも起こり得るのです。心して掛からねばなりません。

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