2006年1月6日(金)

「日本海航路船内印」
新春の第1回目のネタは、予想外の「再会」から。
1月12日開催のCHERRYSTONE PHILATELIC AUCTIONEERS に出てました。Lot 2312・2313、年号2字のGAISENNMARUとKOTSUMARU写真と記事は画像を見て下さい。
殆どのの方がご存知でしょうが、この2点、昨年9月3日に東京で開催された、フロアセールの現物で、それぞれが65万円と45万円、+15%の手数料で落札されていたものです。
フロアでビッドした人は、数字を預かった「代行」で、当然ながら今回のアメリカへの出品とは何の関わりも有りません。それに、この類の「JAPAN」を、日本のフロアで落として、アメリカに出品して、往復の手数料を支払って更に商売的に儲け切る、というビジネスモデルは無理でしょう。では何が起きたのでしょうか。
東京のフロアでのビッドの依頼はイギリスから為されてます。それ以前の幾つかのデータから、所有を希望したのは、ロシア船内印のコレクションで国際展での大金賞の受賞暦の有る、90歳に近いご老人、処分の勧めが有っても、これしか楽しみが無い的に、売りもせずに買う一方と、現地でも話題に上る方でした。代行は、共通の知人が間に入って為されてます。あの時は本当に、年号2字船内印が一杯出て、値段さえ問わなければ、選び放題で買えたのです。当時の私の情報で、買えてオメデトウ、でも入手出来た喜びの余り、即遠くへ旅立って、物は親しいイギリスのオークションへ?みたいなことを書いたのですが、まさかそれが当たったのでは無いでしょう。
日本のセールが9月で、夏のバカンス明けに動いたとしても、オークション誌の発行のタイミングを勘案すれば、正に即行でなければ間に合いません。
転売前提での入手でも、遺品の売り立てでも無いとすれば、可能性は絞られます。代行者は、数字にのみ支配され、その通りに動いただけなので何の責任も無いでしょうし、売ったオークショニアも何らのタッチもしてないはず。本来の依頼者の「ロシアのお爺さん」と好意のみで「マイ・フレンド」の希望を叶えてあげた、仲介者のどちらかに何かが起きてしまったのでしょう。
CHERRY・・・の場合、参考値=最低値なので、日本からのビッドは望み薄、でも今までもロシアの葉書に朝鮮の△SHIPで予想を上回る落札も有ったので、日本人の知らないマーケットが有るのかもしてません。外野としてちょっとは気になるセールです。

Lot 2312・2313(164KB)