課税の日付と精通者評価価格

2023年12月の3度目の出品の日付がちょっと微妙だったのです。セールの当日はご健在、精算日前にご逝去でした。税理士さんと調整して、発生主義を取り入れて、セール当日を故人の取引に組み込みました。残りの3回分は、相続税の確定申告のタイムリミットを意識しました。こちらの扱いは、故人の申告義務からは外れるのですが、実際に金銭が動いたので何らかの手続きが要るのです。セールの日付が相続税申告に間に合う物は、数字がFix出来るので支払額を被相続財産に合算します。項目は現金です。譲渡所得なので申告義務も有るのですが、故人は既に申告できまないので相続人に引き継がれます。このケースでは、1点で30万超の物が無かったので申告は不要でした。残った物に関しては、再出品の原稿が仕上がっている物はその金額を用いました。未整理分は、私が評価して項目ごとに一覧表を作りました。所謂、精通者評価価格一覧表です。主導権を取ったのが、私なのか税理士さんなのか分からないのですが、オークショニアとしてお客さんに交付した書類で事足りるのです。税理士さんは、終わった物は勿論ですが、それ以外の物のデータも添付書類として税務署に出したと言ってました。

私にすれば仕事の一環として何時ものリズムでやっただけなのですが、税理士さん的にはちょっとビックリだったかも知れません。切手コレクションの扱いに苦慮していていると言われてました。譲渡所得の申告に於ける原価の証明をエビデンス付きでやるというのは普通は無理な作業なのです。今回は楽だったのですが、過去の取引でデータの証明が難しくても私なら目一杯手品を使います。同種の物の取引実績を並べるのです。税務署さんは結構話を聞いてくれるのです。今回は偶々運が良かったのでしょうが、あと数年すればAIを使ってオークションでの流通のデータ収集などちょろい話しになっているかと思います。ご遺族からメールを頂いたのですが、私と水口(清音)さんに費用を支払いたいとのお問い合わせでした。私は、税務申告のお手伝いもオークション業務の一環だから無料だし、水口さんも友情の証としてのお手伝いなので受け取る訳はないのです。