手彫銅板印刷

当ブログへの反応を沢山いただいています。中でもここに載せる情報は4人の方が送ってくれました。或る意味衝撃的な内容です。偽造手彫切手の製造者と目されている人物のブログにて、手彫銅板印刷の実際の作り方を載せているのです。流石に、手彫切手の偽物を作って大儲けしているとは書いていないのですが、それに近いスキルを保持していることは判ります。機械一式揃えるには、資金も能力も必要なのですが、それを持っているのでしょう。

ヤフオク!で彼の出品物、和桜6銭ハの未使用を買った人が、全日本郵趣連合の偽物の鑑定書付で返品したのです。本体の鑑定書には、当然ながら1行で、この切手は真正では有りませんの記載だけでした。でも、親切心からサイドペーパーに判定理由を書いた物を出したのです。あくまでも委員の私的な見解としての私信でのぺーパーをです。その内容は、図案の相違、紙の相違、目打の相違と共に、【凹版印刷では有りません】の表現も有りました。落札者が、このペーパーを出品者に送ったところ、強烈な反論が来たのです。根拠は、印刷が凹版だぞ、それすら分からない鑑定機関とは何なんだ・・みたいな調子だったそうです。本人が手彫凹版で作ったから、それを否定されて頭に来たのかも知れませんが、一連の偽物はもしかすれば、まさに凹版印刷その物の可能性が出てきたのです。このスキルを持っている相手と対峙するには、注意してかかれねばならないでしょう。

私の場合も、同人から買ったことが確定している手彫切手を数十枚預かっているのですが、トータルの出来の悪さからして、真偽の判断に迷う物は有りません。手にすれば幾つもの要素から容易に分類は可能です。ルーペー見て、色分解しないので、コピーやグラビヤ系の機械で無い事は判ります。そして話の流れと希望的観測込みで、凹版では有り得ないと思い込んでいる部分が有ったのです。凸版か平版か石販か、もっと原始的なやり方かな・・に思考が走ってしまうのです。でも今回のこの記事を読めば、奴は手彫凹版が出来るのだという事をインプットせねばならないでしょう。印刷の版式で凹版ではないから偽物だという思い込みでの断定は避けねばなりません。