立派な鑑定書
事態は正に毎日動いています。乗り遅れないように、最新の情報を取り入れつつ更新していきます。やるべき方向性は見えているし、予想以上に説得力の有る資料が手元に来ています。論理を組み立てるのに必要な物は想定以上に集まっているのです。重要な研究データの引用も関係の方にお願いして快諾を頂いています。後は私の働き次第でしょう。
最重要な要素が有るのです。我々郵趣家ならコンセンサスとして身についているルールですが、それを前提にして対峙できない相手と争うのです。これは郵趣家が一般の世界に於いては、無知で世間知らずのせいなのですが、善意の中での真偽を争えると思うと足元を掬われます。鑑定に於いては、郵趣界のフィールドでなら、全日本郵趣連合、水原財団・・のそれが有効性を持つのです。でもそれは金魚鉢の中でだけなのです。荒波にもまれる海に出れば、即座にひっくり返されてしまいます。今回の事案で刑事事件化を狙っても相手にされません。理由は公判維持ができる為の証拠を証明できる鑑定機関との接点が無いからです。郵趣界のそれが、国際的な認定を受けている組織発行の物だと、声高に叫んでも馬鹿にされて終わりです。現時点では全部は詳細に調べて無いのですが、裁判で有効な機関は、科捜研がベスト、国立印刷局なら多分、スプリングエイトで、もしかしたら・・・位の条件がついてしまうと思います。何れの組織でもこの案件では協力を得られません。民事の場合を考えます。該当品は絶対に偽物です。然るべき鑑定書も付いています。郵趣界内部でのディールなら、当然返品できるでしょう。でも、今回の件を法廷で争うならば、郵趣に心得の無い裁判長を説得せねばならないのです。原告(買い手)は証拠として、郵趣界の権威ある鑑定書を提示します。我々のコンセンサスでは、紙は1枚で結論は1行、『この切手は真正で有りません』。それを最終結論として受け入れられると期待するでしょう。でも被告(売主)は12ページの【鑑定書】を提示します。たかが1ページの理由も書いていないぺーパーに比べて、自分は高額(総額で2億円)の専門機器を用いて、ここまで詳しくやっている、こちらの方が正しいでしょうとやるのです。裁判長の心証は如何な物でしょうか。
議論に入る前に一部をお見せしますので考えておいて下さい。存在している絶対的な真実が有っても、法廷が受け入れてくれる証拠で立証できなければ、完全な第三者が判断をする裁判では勝てないのですよ。実際に、切手よりも前に問題になっていた彼の悪事の原点でもある、【皇朝銭】の偽物で、貨幣商協同組合が裁判の可能性を探った際、顧問弁護士さんが積極的な反応で無かったので断念したと聞きました。この状況が今や郵趣界に来ているのです。事を為す場合、郵趣界という正義と善意を前提にしたフィールドでのバトルでは無いことを、心して当たらねばなりません。この鑑定書の全てに反論する必要は無いと思います。キーになる事実を指摘すればそれでケリでしょう。次回からそれをやって行きましょう。私が書けるテーマだと思います。