9月3日終了のヤフオクで懐かしい物を見つけました。物は名鑑に載っている周知の物なのですが、わたくし的には幾つもの書けるネタが有のです。記憶に淀みはなく、1978年(日本切手名鑑菊の出版時)と2006年(郵趣の広告時)に自然に遡ることが出来るのです。朝鮮字菊8銭12半の未使用・糊落ち・最低値30万・出品者の地域が兵庫県で全てが繋がったのです。ご丁寧に、名鑑に出ている物をご本人が出品したとの記載も有り、確度の高い推測が確信に転じました。知る人ぞ知る、忽然と消えていた【姫路の高校生】の出品なのです。最短の期間で数えても、45年は経過しています。夢のような掘出しをした紅顔の少年君も還暦を過ぎていると思います。おしゃべり好きな姫路の人たちに何度も彼の消息を訪ねたのですが、杳として消えて、その後の消息は不明でした。郵趣界とは何の接点もない所で時を刻んでいたのでしょう。日本切手名鑑・菊の出品協力者名簿のお名前を見ても一人だけ浮いてくる人が彼なのです。
物とすれば、一般の人にすれば、糊落ちは大きいマイナス要因なのですが、私にとってはポジティブに踏める要素になるのです。最低値の30万はいい値段なので、売れてもギリギリ、糊落ちの意味が分かる人がいるかがどうかが気になっていたのです。それは杞憂でした。ビッドはお二人、長時間を掛けて、競りに競っての566,000でした。落札者は何方かは判りませんが、565,000円のアンダービッダーはヤフオクのデータで簡単に分かりました。次に同じような物が出てもお持ちでないなら頑張ってくれると思います。今回の出品者、1週間前にも朝字5厘12半の丸一仁川⑨を最低値18万で出して、入札者1で売っています。昔の相場かなと思うのですが、中々に達者な方ですよ。この方の掘出し話は私なら楽しく書けるのですが、それは後に廻しましょう。懐かしい思い出が一杯有る事を思い出したのです。
朝鮮字菊の12半の未使用のデータを纏めて置きましょう。2006年の郵趣に『立太子礼皇室贈呈用沿革志』=朝鮮字菊1銭・8銭・15銭・20銭・1円が12半の記事を書いた時に、センサスを載せたのです。17年経って、ほんの少しは増えているのですが、大筋は変わっていないと思います。でも、当時は11種完集がお一人だったのが、今は『沿革志』のページを頑張って落とし切ってくれた人が2人目の栄誉を得たのです。まずはイントロとしてこの記事を載せましょう。