懸案の【郵摸】案件、やっと動き出しました。総務省郵便課に書面を送ってほぼ1ヵ月が経過しても何らの音沙汰も無かったのです。コンプライアンスマターととして、総務省監察室にメールを送ったところ、今日返事がきました。予想通りの内容です。「当室は総務省職員についての法令違反他を担当している為、お申し出の案件は対象外なので、該当部署に回します」です。仕事上のミスや能力不足での間違いは対象にはなりません。でも、効果は絶大で、踵を接して郵便課から即刻、電話が有りました。来週中に書面での返事をくれて、それをたたき台にして私と議論したいとの事です。こちらは既に準備が出来ているし、論点の整理も完了です。現在進行形の案件は【東芝ゼロ円】なのですが、警視庁保安課の解釈は、【郵摸】の条文に於いて、東芝ゼロ円のオリジナルが合法に扱えるのは、当初の目的に則して正当に利用した東芝株式会社に限られるということです。詳細は繰り返しになりますので、今は流しておきます。もし警視庁の見解が正しいのなら、【みほん】を合法的に使えるのは、郵便局だけで有り、周知・公報・照鑑以外に売買や頒布すれば、それは【郵摸】で摘発されるという事になります。法の不遡及と、公訴時効を除いての原則論で議論をして、【みほん】の合法性を確認したいと思っています。もし、みほんの販売が違法ならば、カラーで切手の図版が載っている、書籍も全て、出版元が最初に売った時以外は違法になってしまいます。【郵摸】の後半部分は売り手の属性を限定している物では無いのです。電話でその旨を話したところ、趣旨は理解してくれています。当初に照会を受けた弁護士さんが警視庁に出した返事を元にしての議論になるのですが、兎も角返事を待ちましょう。
今回のオークションでも、みほんで面白い物が出ています。ギャグですが、法的には時効になっているので、これを売っても【郵摸】で摘発はされません。Lot308は木工船2銭の横ペアです。タイプ12+15なので、山本義之さんのデータには有りませんでした。2次昭和と3次昭和+同時代の記念切手は字体に多くのバラエティーが有るのです。100面シートでの加刷なので、ブロックが有ればPosも分かるかも知れません。2昭の3銭と7銭は塊が有るので研究は結構進んでいるようです。船の2銭はペアでも少ないし、このタイプは単独でも珍しいと思いますし、タイプ違いのペアは貴重です。
Lot1237は菊5円・10円のひらがなみほんです。発行周知用は見本で、朝鮮と台湾まで有るのです。平仮名は、後年の大字しか見つかっていないと思います。それ以上に、今回の物は他に例を見ないタイプです。菊は無論、田沢にも無いと思います。無加刷未使用の価値から判断して、偽物の可能性も無いでしょう。しっかりした活字なので、後年の照鑑用だとしても、連れが全く見つかっていないと思います。でも、1点有るという事は、複数あっても良いはずだと思っていますが、買った人が研究してくれるのを望みます。
Lot6154は吉野熊野の小型シートです。異形の字体です。他には無いし、それ以上に、4種の切手で全て字体が違うのです。たとうが無いのが残念です。ごく最近に海外のオークションの出ていたロットの1点です。このステータスは、正に見たまま以上の物では有りません。
ほんの1回のオークションでも、こんなに楽しい物が出て来るのです。【郵摸】をきっちりクリアして、みほんも安心して買って頂けるようにしたいと思っています。