月別アーカイブ: 8月 2006

2006年8月29日(火)

『PA45・ロット7093』
 今回のセール」には、2日間でダブりなしで約140名のフロアビッドの参加をいただき、何時にも増しての賑やかなフロアセールになりました。結果の数字の衝撃度もさることながら、7001~7092の連合体VS7093一括ビッドという、ある種掟破りの競りを行いましたので、その総括をここで行います。
 かなりの発生するであろう要素を想定してのルールを設定しましたが、基本的な考え方は最も強い評価をした人が購入の権利を得、その値段は2番目に高い評価の人の一刻み上の値段ということです。一括ビッダーが現れなければ何の問題も有りません。いつものルールでケリです。一括ビッダーが有り、その出現がメールかフロアか、また連合ビッダーよりも強いか弱いかで扱いが変わります。最終のハンマーの数字は同じになるのですが、連合体VS一括さんの競るタイミングで、オープンになる数字が違うのです。正直、予想の範囲を超えたため、正確にはオークション誌に発表した通りの流れからは、動きが後先になりました。
 今となれば公表しても良いのですが、7093へのビッドは950円万円、対する7001~7092の連合体のスタート値(最低値又は調整値)の合計は7151950円でした。但しメールビッドの1番札の合計は10454800円でした。メール締めの時点で競えば、少なくとも連合体が同値先着になるとしても、合計値を950万円まで切り上げねばなりません。
 一番札の合計ースタート値の合計=3302850円です。スタート値に2348050円を加算すれば、一括さんの950万に並びます。差額のノビシロの71%を差し出せば950万でイーブンです。8月27日のフロアでは咄嗟にこの計算が出来ずに、連合体VS一括さんのガチンコの競りをやらずに、個々のロットの中で競りをやって、スタート値を決め、その合計で一括さんとのビッドのスタート値も決めました。本来なら、71%の加算を行って個々の競りを行うべきでした。
 ともかく個々のロットの競りを行いましたが、7065の朝鮮字のページが2番札450万、1番札740万。スタートで460万オープンが、場で更に競りあがり760万で落ちました。一括さんが新規か、メールビッドを補強かは兎も角、出現すれば変化が有ったのですが、お一人以上は存在せず、連合体の勝ちが確定しました。
 フロアの個別の競りでハンマーを受けた方、メールで最低値で入札された方は、その値段で落札者の権利を確定しています。
メールの1番札で最低値よりも高く入れて、フロアでの競争が無かったロットの値段は、一括さんの950万のビッドと対抗した時点で入札値ー最低値の差額の71%を差し出したとして処理させていただきます。フロアでのコールに刻みに合わせて加算しました。
 オークションの基本ルールを逸脱はしておりませんが、個々のロットとしての競りと、もう一段階の一括さんとの競りを、メールビッダーは否応無く強いられ、フロアビッダーは避けることになりました。そのことの運不運はご容赦下さい。
 落札結果速報の数字が確定のものです。結論としてまとめればハンマープライスはLOT7093-950万に対して7001~7092の合計値が10550750になり、出品物は1点のみなので、7093をオークションから削除しました。今回のややこしいセールに於いて、一括ビッダーの950万もさることながら、7065への740万のメールビッドには感激しました。フロアの高値は後出しジャンケンなので、目をつぶれば可能です。支払いもさることながら、最低値200万に対しての、「メール」での740万のビッドは中々出来るものでは有りません。今後もその方に良いことが起きる事を祈ります。
 エピローグを続けます。セールに於いては、7001~7092の内の一部のロットにはメールビッドがなく、セールを円滑に運ぶため弊社で最低値でビッドしております。48ロットがそれにあたり、合計額は1456000円です。この金額をゼロとして計算すれば連合体の数字は9091650円になり、一括さんの950万に届くには更なる努力が必要です。この不落のものはどう見ても408350円よりは上ですし、そうでなくても、連合体はフロアで頑張る術が有るので、この程度の数字はクリアするでしょう。
一括さんに1456000円分をゼロ円で進呈することはしませんでした。もし、一括さんが場にいれば、更なる変化も有り得たのですが、この部分の結論はオークショ二アが判断して決しました。
 落札結果速報には、売れたとして発表してあるロットの内、次のものは残ってます。何れも最低値+8%の手数料で即売いたしますので、ご希望の方はお申込み下さい。
『7001-160000・7002-280000・7003-29000・7004-20000・7005-20000・
7010-6000・7011-9000・7013-15000・7014-180000・7021-10000・
7023-110000・7024-80000・7025-1000・7026-1500・7027-2000・
7030-2000・7031-1500・7034-2000・7036-12000・7037-12000・
7038-12000・7040-2000・7043-1000・7045-1000・7046-7000・
7048-4000・7053-2500・7054-6000・7055-3000・7057-30000・
7058-4000・7059-1000・7061-10000・7062-5000・7063-5000・
7067-7000・7074-3000・7075-2000・7076-10000・7080-1500・
7082-30000・7083-5000・7084-2000・7085-12000・7086-9000・
7087-8000・7088-170000・7089-150000』

2006年8月24日(木)

『第11回大阪駅前第3ビルバザール  ジャパンスタンプ商会 新商品のご案内』
 ① 久しぶりのツヅラ売り S30年代 原符カット 紙付き 1KG    3000円   6個
 ②      ”       S30年代 別納   紙付き  2.5KG 3000円   14個
 ③ 記念・普通混合   波消しOnly      紙付き  5KG    500円   13個
 ④ 時代の早い冒険王 新昭和~透かし無し 紙付き  100G  3500円   82個
 ⑤      ”       S20年代記念・年賀 紙付き  40G  4000円   41個
 ⑥ 2次新昭和2円 オフペーパー            約1000枚 2000円   10個
 ⑦ 束パック別ルート 1昭各種 型価12.6万            8000円   45個
 ⑧     ”      1昭2銭・4銭・風景2銭他 郵便消40個 20000円   30個
 ⑨     ” 同上 ミニ 1昭2銭・3銭・4銭・10銭 郵便消4個  2000円  19個
 ⑩     ”      現行通常(1次円単位中心)     60個  6000円  85個
 ⑪     ”         ”  (より新しい・アラカルト)  20個  1000円  114個

以上は初日から販売します。お持ち帰りが無理な場合は、後日発送いたします。

A 記念オフペーパー OPP袋詰め 色々見たまま  パックで 2000~3000円   15個
 B S30~40年の原符カット  2KG               3000円          6個
 C 別納紙付き 記念のみ (ローラー・波消し混合) 1KG  3000円         10個
 D 別納・原符 非常に混合 波消しは少ないはず S50年まで含む 5KG 5000円  5個

こちらは日曜日に販売します。

新作使用済み一杯追加、@100円はボストーク2冊追加、記念額面売り・カバー類大量に増強
 外国貼り込み2冊も@10円売り・・・・・その他もろもろ、増えてます。

2006年8月10日(木)

「OSS in Calucutta」 

 (167KB)

 オークション誌は予定通り、明日午後大阪中央局集荷の冊子小包特割にて発送いたします。
お盆開けの17日から正規の下見、20日の東京下見会、26-27日のフロアの流れで、順調に動きます。
わたくし的には、日程調整や各種の手配も終えており、今回のセールの9割以上は既に済んでおります。
値段の高安の結果には全く興味も無く、その場で出来た「数字」には刹那以上の意味は有りません。オークショ二ア
としては出品記事を入稿すれば後はシステムに従って淡々と事務処理をするしかありません。出品者の出品物に対
する「権利」は入稿の時点で消えており、出品者の、その後のいかなる要求にも応じることは出来ません。後はセール
終了後の定めた期日に売れたものは精算・不落札は返品という機械的な処理を受けてもらうしか有りません。
 自分は特別という1件のリクエストに応じれば、それば全ての方に対してそうするしかなくなり、システムの円滑運営が成り立たなくなるのです。だから何方に対しても特段の配慮を払うつもりは更々なく、オークション誌に明記して有る
通りの日程での事務処理になるのです。オークショ二アの書く記事は、それが最終のものであり、ケアレスミスでない
限り訂正・変更やセールからの取り下げもしないのです。その可能性が有るならば、初期の段階で意向を表現して
貰わないといけません。特に、最低値一任で来て、思わぬ値段を付けたなら「同じようなものが過去に幾らで売れた
はず・・・」これは最悪のマナーです。私は貴方ではないのだから、覚えてもいないし、アワヨクバ高く付けて欲しい・・で欲張られても貴方の立場での配慮は一切致しません。この話の続きは長くなるので、又の機会に別の場所でといたしましょう。
 昨日到着した素敵なマテリアルが手元に有るのです。奇跡的というか、絶後でなくても、空前のお問い合わせが
有りました。アメリカから「JAPANESE PHILATELY」で広告を見たという予想外のソースでの引き合いでした。
10年以上も同じ内容で、一切効果には期待もしていないのに、先方は実に明瞭な意思の表現を為していて、躊躇も検討もなく即座に返事が出来ました。
 オークションの出品物として、受け付けるか否かの返事をしろ。又プライベートなら幾らで買うかオファーをしろ。コピーとCDロムを送ってくれてました。ブツは「東郷5銭の9面シート・OSS Forgery Printed in Calucutta」。
物の素性は今ははっきり知れてます。それに今までも随分掠ったチャンスが有ったのに、何故か縁が無く、すり抜けられていた物なのです。最初は1983年のカリフォルニアのSuperior Stamp & Coinのセールです。河村照道さんの素晴らしいエラーがまとまって出たのと同じ頃、あの時にもビッドしてますが、リアライズドはUS$2100。多分その頃の私の評価では掠りもしなかった値段です。その後、Japanese Philately に2度、Linn’sに1度記事が出て、出所も云われも恐らくはマーケットに出た数までも解明されているのです。その後アメリカのどこかのオークションに結構立派な値段で売れたものは、何時しか何方かの努力で日本に来ており、JAPEXの2次昭和の展示に入っていたはずです。
 もう一度、私には掠ったチャンスが有りました。今は亡き、ユキ・カネコ・(ハセガワ)さんがコピーを持っていて、9面シートと単片、何故か縦長カバーに貼ったものの3点セット。1000ドル?かでオファーをされたけど、「偽物?でしょう?断ったわよ」というお話でした。「馬ー鹿」、○○万なら買えるので、買って来てよと言ったけど、そのまま彼女は不帰の人、あの3点は今は何処に行ったのでしょうか。
 今回の予想だにしない相手からの引き合いは外すことは出来ません。出所は最も確実な名前も特定出来る相手であり、物が動いたのは1976年春の事。実に明瞭な資料も完備されてのオファーです。今までのオークションでのデータもお互い知っているし、先方のレターを読めば相手の性格も分かります。だから駆け引きは要りません。駄目元でのプライベートの数字と、オークションでのリザーブドを教えて、手数料は規定どおり、日程も他の人と同じ条件で、でも恐らくは如何なる手段で売るよりも、我が社の次回のセールのラストロットとして最低値40万で出すのが最も賢明ということを、強く示唆してメールを送りました。ラストロットのPostal Forgeryと昭和のスーパー・スペッシャル小型シートは高いのです。
 メディアに出た情報はきっちり網羅して、糊と鋏を使える人ならば、素晴らしき記事を書けるアーティクルのコピー付きでU.S.GLOBAL EXPRESS MAIL で届きました。この人の几帳面な性格からして、如何にして送るのがベストでノーリスクかを聞いてくれてました。それは私の得意分野なので、返事はフル・インシュアランス=フル・デクレアでOK、但しオリジン(原産国)をJAPAN、品物をSTAMPにせよ。あとは何が有ってもこちらで処理できるし、費用も税金も懸らないから大丈夫。厳密に言えば、関税定率法の「形状を変えない日本製品の再輸入・消費税無条件免税」を受けるには、オリジンがカルカッタ、しかも切手でなくシール、法的には多少の関税+必須の消費税5%がいるのですが、幾ら優秀な大阪税関の外郵出張所でもその扱いはないでしょう。もしストップされたり、課税で来ていたら、税番を確認して同意出来れば異議を申し立てずに喜んで払うつもりでいましたが、残念ながらOld Japanese Stamp Value US$2500で無税通関で流れて来たのです。
 現時点で出品に関するペンディングの面白そうなお話が、国内外から4~5件来ています。竜を貼った外地発のカバーとか、絶対に何処かに有った筈の無目打エラーの銘つきブロックとか。冗談やまやかしの引き合いでは有りません。継続取引の流れの中の物が多いので、何れ姿を拝めるでしょう。それ以上に、1回のセールの出品キャパシティーを考慮すれば、そろそろ更に出品のクオレィティーを上げて行かねばなりません。今回限りは我慢して・・手紙を書いて説明して返品するよりも・・今回だけはと掲載する・・その方が楽なので、結果とすれば出せば売れるものも多いのですが1回限りでは終わりません。それ以上にフロア・オークションというツールで扱うべきか否かから考えて行かなければ行けません。
もっとも、今でも毎回30数名の人には全部または一部を不掲載で返しているのですが、中々に思うようには改善が
為されないのが実情です。当然のごとく強烈な勘違いのクレームもやって来ますが、他所へ行っても受け入れられるはずも無く何時しか知らぬ風情での舞い戻りが多いのです。