月別アーカイブ: 3月 2006

2006年3月31日(金)

「CENZAN」
今進行中のスイスのオークションに何点かソソラレルものが出ています。連合葉書にU小判1銭貼りの20ミリCENZAN、鳥12銭ハ+旧小判30銭他貼、鳥12銭+15銭他貼等々。物は良いし、もしかしたら日本で売るより高いかも知れません。もし、出場所がライバルの少ないであろう、ベルギーやールウェイ、或いはギリシャか南アフリカなら、興奮して即飛行機を手配していたかも知れません。

でも、今回の場合、誰もが知っているし、情報が見落とされる可能性は有り得ません。実はこの品物は随分前からコピーを貰っていて、完全に弊社のセールに出るはずの物でした。切手展には出してませんが知る人ぞ知る、スイスのコレクターの品物です。体調を崩して収集を止め、売りに入って、毎回かなりのレベルのものが我が社に来てました。韓国の太極と菊のコンビネーションの新聞帯封とか、沿革志、高額5円・10円の田型とか。だから続きのものもと、期待していたのですが、不帰の人になり、いつしか途切れてしまいました。海外取引の場合、ご本人しか付き合いが無く、切れればそれまで良くある話なので、所詮縁が無かったのでしょう。
それに、今となっては、メジャーなオークションに出されて、コレクターもビッドするであろうカバーを無理やり跳ね除けて買うつもりも有りません。鞘を乗せての転売が出来るものでは無いのです。
だから結論的には、今回はパス。引き続いてやって来る別口に力を残すようにいたします。アルバム物等中身の情報も無い、気になるものも有りますが、これは下見しないと絶対無理、フランスとドイツの中国人が組合型録片手に、100円単位まで丹念に計算するのです。落ちたら嵌るこの手のロット、何方かブラインドビッドで落とす度胸が有りますか?因みに、今回のセールでも、旧知のエージェントは当然出席しますから、代行ご希望でしたら連絡して下さい。取次ぎは致します。

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2006年3月28日(火)

 「強靭紙」
今日、出社したら予想通りに、エージェントからのレポートがFAXで入ってました。
我々には常識ですし、欧州のブローカーの巡業の流れに入っている、西欧と北欧の3月25日のオークションセールの結果です。両方とも、しっかりしたオークションハウスですし、20年を軸に見れば、「3銭薄紙 右上コーナー 外郵十字」とか、「支那字入り分銅往復右書き 返信未使用付着の実逓使用」「8+8連合 使用済」とかも出てますが、それはレア・ケース、昨今は殆ど買うものもなく、日本の一般収集家では、まず落とす事を前提にしての、カタログすら受取っている人は少ないでしょう。
私とて今は、隅から隅まで丹念には読んでませんが、パラパラめくりで「JAPAN]の写真ぐらいは眺めます。一件は、オークションの1ページにぎっしりと竜が蠢いてました。左列が偽物で右列が本物、そこそこ、きっちりした分類でした。桜も小判も有るのです。でも、ボリュームが大きくて、古くて分厚いアルバム4冊、「JAPAN・CHINA」だけでなく、全世界、英領やイタリアも強いとか。参考値がEUR1万、写真に出てる「JAPAN・CHINA」を梃子にして、外国など落ちたらどうするのの怖さも怖さも有るけど、ゼロの評価では勝てません。結構リスキーな値段を入れたけど、結果と見れば随分差がある落ち値です。300万円で入れたけど、掠りもしてません。
全世界のクラシックのアキュムレーションは、「JAPAN」のウエートが7~8割ないと、絶対に勝てません。仮に2番札になったとしても、落とした人は「リング」で談合のグループなので、あと一人がいなければ、次は自分の番になる、ということでは有りません。実際に下見できた場合でも結果は同じ、ヒネリものが入っていて、その1点で全部が買えるぐらいでないと、ミックスロットは端から勝負になりません。まして、メールでのブラインドビッドなど、何の影響もないのです。
「JAPAN]単独なら違います。下見して、電卓を叩くと強みが出る場合が多いのは事実です。でも、条件次第では、こちらにいても勝負が出来ることも有るのです。今回の、小さい型録のカラー写真は正にそれ。存在確率と売れる値段を秤に掛けると、一番美味しい掘り出しネタと言えるのです。

竜5銭の未使用で、「猿でも分かる強靭紙」。使用済みの分厚い無地紙とは異質です。ただコレは半銭2版の硬い紙の「消去法的強靭紙」みたいな無理やり分類でなく、いくつかのポイントでポジティブに扱えるものなのです。色・毛羽立ち・紙質・弾性など、「竜5銭・未使用・強靭紙」は例外なくこのものです。
今までにも結構縁が有るし、狙い目なので4枚は見つけてます。写真で分かる通り、オモテズラはVF。ただどう見ても、真ん中当たりのヘゲかキズが気になって、中途半端な評価しか出来ませんでした。元よりこのロットは1871~1977のライトハウス2冊入りのコレクション、写真の5枚以上の情報は持ってません。だから直感で、有る物と無いものを頭の中で踏むのです。参考値は安いのですが、1種1枚的な物なのでそんなには厚みは有りません。ライバルは「強靭紙」が見える日本人だけ。追加の情報も条件は同じはず。残ったものの踏みも大きい差は出ないはず。結局、強靭紙を見える人がビッドするかと、写真で見て分かるキズをどう処理するかがポイントです。一人が見てなければ、参考値の少し上で落ちるはず、でもそれは甘いでしょう。見つけられるか否かでなく、型録を取っているか否かだけがポイントなのですから。だから参考値の4倍入れても、一声負けると読みました。それ以上入れて、大キズならそれもまた辛いし。
結果?こんなケースでは、読みが外れることは無いのです。だから有る意味では安心もするし、物凄く満足し

2006年3月22日(水)

「国内航空」
今回のオークション、菊の郵便史関係とコンパウンドを含む目打ものは、予定通りで予想以上の高値でした。でも、メールの下支えを跳ね除けた、場での厚みのある競りなので同じようなものが、もし次回に出ても、似たような結果になるでしょう。エアー・ポケット的な「抜け」は発生しにくい分野です。物の数よりも、欲しい人の数が勝っているし、誰もが要るものを得ようとすると、かなりの出血を余儀なくされてしまいます。
同じく随分競ったものでも、全く意味が違うことも起こります。
Lot 2411 ゼロ付塔15円貼開封便国内航空第1便 麻布26・10・25→博多 制度的には9日間(実質8日間)料金の第4種実逓 最低35000→スタート105000→220000 8名
Lot2412 ゼロ付塔航空貼第2種葉書 ルックス良好 値上げ後 福岡26・11・5→渋谷 最低70000→スタート300000→700000 7名
2点とも、ある意味では著名な収集家宛の郵趣家便ですが、見たところ「ケバさ」がないので人気を呼ぶことが予想出来ました。裏話をするならば、この2点の前所有者は最近長年収集されたコレクションを処分にかかっており、一部では業者を通して、話題になるものも放出されています。ところがこの2点は、真っ当な切手のルートでなく、本か紙の市に流れていたものでした。察するに、自分宛のカバーは、記念印の郵来戻しや、シミが出てきたFDCと同じく全く価値が無いと思って、トラック一杯の本やら、なのやらと一緒に処分されたのでしょう。その後どのように流れて、我が社のセールに来たかというストーリーはさて置いて、「値段の意味」を分析いたしましょう。
2点並べても、最低値・スタート値・落札値と綺麗に正比例しての競りになりました。物の珍しさをプラスと見て、受取人の名前をマイナス評価して、先の物が10万、あとが20万位というのが私の読みですが、いずれも遙かに立派な値段になってます。メールのトップは「航空郵趣」をテーマにして切手展に出すことが%

2006年3月1日(水)

【一周年記念・ミステリー大感謝祭】のご案内

一度入れば抜けられない、絆が強いギルドです。メンバーは毎回微妙に増殖中、売りものの準備も上手に出来るようになってます。考え方が柔軟なので、物を売ったり、知識で勝負したり、身の丈相応に働いてます。覗いてくれれば空振りはないでしょう。

「アさん」 第1回から参加です。当然の如く皆勤です。自称記念の専門家、今回は買い物とのバランスで、戦後物の処分の覚悟を決めました。消印単片・カバーなどを、「エイや!」の値段で売りましょう。

「イさん」 昨年のJAPEXでの衝撃デビュー以来、各方面で収集も販売も精力的に活動中。ネタをばらせば、「あ!」彼が、と思う人が多いはず。売りも買いも整合性が取れており、分かりやすい行動パターになるのです。売り物は幅広く、古いものから現行まで、並みの業者よりは勢いが有るのです。お客の加減では新規商品が飛び出るかも?

「ウさん」 売りが最も上達したのがこの人です。極上の仕入ルートでも有るのでしょう。専門分野の琉球は、はみ出たものなら気風良く売るでしょう。狙い目は彼の興味のない分野、当たれば大きいし、結構抜け目も有るはずです。

「エさん」 買いは@1万円、売りは@100円でOKです。だから余りにも売れすぎて今回は売るものが有るのでしょうか。ないならないで、知識を紙に表現した、意外な一面を見せてくれるかも。買う場合の「エクセル」を本にも流用しているので、見やすい本を作ってくれているはずです。

「オさん」片足は別のグループに入ってます。でも、今回は追い出されたので、仲間に入れてあげました。物は目方単位で有るでしょうが、公務の合間の売り物整理なので中々に捗らないないのです。でも、宿題はギリギリで仕上がれば良いのです。アドバイスを求める相手が「ズレてる」ので、幾らでも抜け目は有るはずです。元は取れているので転売可能な値付けです。でも、気づいた後は何時もボヤイテいるのですが。

「カさん」 何故か何時も情報を出しません。でも、転んでも砂を?まずには起きない人なので、今回も目当ての人が見落とさないような仕掛けを考えているはずです。今や偉くなったので、チマチマの細かい商売はやりません。さあ、何をテーマに勝負をかけてくるのでしょうか。

「キさん」 30年前から持ってるものは、そろそろ途切れて来ています。その代わり海外の仕入れのルートが出来てるので新鮮な匂いのウブネタを美味しい値付けで揃えてます。

「クさん」 何時しか面子になりました。今までは徹底した買い専門、でもブースを持つ以上は売れないと面白く有りません。だから楽しめればそれで良い、と割り切って要らない物は捨て値売り、その割り切りが出切るのです。「大阪万博」物なら、どんなものでも集めてます。ご希望のものとの交換でも良いのです。

「ケさん」 前回は公務で欠席なので今回は満を持しての参加です。日頃も夜11時には電話を架けたりしない、真面目な「教祖」様なのです。一部で熱心なファンも居る、「エンタイヤ」を中心に一杯持って来ています。

「コさん」 掛値無しのまとも組、引き続いての出店です。この前に並べていたものは、ご希望が有ったので、「切手市場」に出張中、だから今回の持参品は全てが「新商品」。値付けは分かりやすい@売りなので、お求め易くなってます。束をどんどん解いている、今しか無いものも有るはずです。

「サさん」 今回も知識を正面切って売りましょう。「重量便使用例収集―2-」(菊時代)。真面目に仕事をしたのです。生来の不器用ですが、約束は守ります。将来は必ず入手難になる当シリーズ、是非とも完集して下さい。

「シさん」 売り物はズバリ「知識」です。昨年のJAPEXワンフレーム展のLVコレクション、「速達郵便発達史1948~1954」の作品集、オールカラーで1500円、ワンフレームはかく有るべしの証左になるのです。「日本普通切手1980-1988」はCDで2000円、パソコンで見てください。あとの売り物は何時もと何にも変わってません。悪しからず。

「スさん」 信頼できるバイト君たちのブースです。もしかしたらトンでもない物も出ていたりして、でも空振りでも、それはそれ・・・。将来のお楽しみと致しましょう。