ブログ アーカイブ

2006年5月25日(木)

「ピンクの帯の払い下げBOX」 

 (243KB)
何気なく、行徳さんの「戦後の郵政資料 第2巻」を見ていたら、一つの記事を見つけました。30年8月1日付けの東京中央郵便局ニュースで、30年9月から郵政弘済会から使用済切手を箱詰めで販売開始のお知らせです。価格は1箱400円、5箱以内に制限、代金と引き換えで販売。内容は富士と桜の10銭、機関車製造500円までの約30種類、切手収集家の渇望する記念切手、大型切手、高額切手で消印の軽少な物は1割内外・・・。重さは書いてないし、写真で見れば、みかん箱、5キロ~10キロは入っていそうな外面です。この時代のBOXは古~いディーラーさんが持っていて、雉航空やら茶摘のシートが入っていて、5キロ箱が1箱で100万円が相場だと言われた事も有るです。このニュースの枚数は1箱7~8千枚とのことなので、ダンボール箱の写真そのものではないでしょう。10箱入りの業務用とでもして置きましょう。この時代のBOXの生の姿は見た経験が有りません。
でも、今回の我が社のメールセールに掠ったものが出て来ました。ソソラレル日付です。
LOT 5058 風袋共500G 郵政弘済会出版部    33年4月21日 ピンクの帯封
LOT 5059 風袋共500G 郵政弘済会第三事業部 35年4月18日 のメモ有り、この期間の間に販売部局の名称が変わってます。出品物ですし、包み紙がエンタとして意味があるので勝手に紐を切って紙を開けることは出来ません。だから帯の色も不明です。今回とは別ルートで入手した物の最初期は36年8月28日、緑の帯で発売元は「全日本郵便切手普及協会」で風袋共350Gになってます。35~36年に弘済会→全郵普に変わったのでしょう。30年代のBOXはオークションでもいい値段で「夢買い人」が競ってくれるので何時もいい値段になってます。はたして今回の「ピンク」は幾らになるのでしょうか。
チョット前に「ヤフー」で41・42・43・44年のBOXがまとまって出ていました。未開封は200+開封済みが100+、縁有って、開封済みは大箱11個で我が社にやって来ています。総重量で180キロ+、原符系だけで40キロ以上は有るのです。1箱300Gで割り戻しても600箱ぐらいになるのです。大元の名前を先達何人かに聞きましたが、珍しい名前ですが、記憶にあるような無いような、以上の返事は貰えてません。でも40年前半に、少なくとも800箱のBOXを買った人とはどんな素性の人なのでしょうか。因みに未開封のBOXの売り方も相談されたのですが、私が値段を付けるなら、今までの売値が有るので、目一杯の高値になってしまいます。だから、今回は、落とした人が直接「郵趣ウイークリー」に広告を出して売るそうです。6月の第1週、値段は私の評価よりも随分安く付いてます。まとめて買えば更なる割引も有るのだとか。興味ある方は直接販売元にアタックして見て下さい。向うも置き場所に難儀しているので即発送してくれるでしょう。我が社の開封済みの600箱分は、今回は間に合わないので、整理して次回8月のバザールの企画商品にいたします。
今回6月3日・4日のバザール情報は、近日UPいたします。テーマの一つは倉庫のスペース作りなので、それに見合うこともやりますから。

2006年5月16日(火)

◆◆◆◆◆◆◆◆【闇の向こうに金色堂】◆◆◆◆◆◆◆◆

金色完全を含むシートの上半分以上は既に売れ切れです。

金色抜け 単片  10万円
〃  横ペア  20万円
〃    田型  40万円
は、販売継続しています。

日本郵趣連合の鑑定書が付いています。

◆◆◆◆◆◆◆◆【立太子礼記念 皇室贈呈用沿革志】◆◆◆◆◆◆◆◆

総ページ数93 カラーコピーを製本
送料共で 5000円で送ります。


5厘も 12 1/2 です

8月のオークションに出品します。
91ロット及び一括での競りの詳細の情報も同時にお届けします。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆見てない束物スーパーパック◆◆◆◆◆◆◆◆

2006年5月12日(金)

「宣統・・・」   

 (261KB)
元号がこれということは、満州国なのでしょう、変換不能の漢字が一杯、最終頁に書かれてました。日付と名前(戒名?)贈呈みたいな感じです。和紙の手製のアルバムに「赤二」がぎっしり、丸一の局名違いのコレクションです。なかなかの内容で、岡崎・楠町も有るし、分類も正確です。縦書きは数少ないけど、大型印が多そうです。突然のご来訪、故人=配偶者がスイス人の日本のご婦人が里帰りのついでに立ち寄ってくれました。売れますか?ダメなら捨てて下さい・・。当然ながら、オークションを薦めました。国別にちぎってのリーフ売り、次回の8月のセールの最初のパートに出してます。@100円の最低値、だから琉球は7局、八重山島・宮古島・八重山・那覇・読谷山・名護・大宜味なのでこのロットは700円、均一の値付けは楽なのです。
最低値合計でも10万+、落札値は数倍なので、勿論捨てるには惜しすぎます。それに他にも一杯有って、今まで全く売ってないらしいのです。どう見ても、満州のハイソな人の流れが感じられるコレクション。もし、もろの満州が有るならば結構夢を見られるでしょう。余り一度に送られても困るので、少しずつのご送付をお願いしておきました。
スイスというと、わたしレベルでの印象の強い人が3人、何れもスイスでの日系企業のハイレベルの役員さん、ロッテのBさん、チバガイギーのGさん、三菱重工のMさん。いずれも故人です。流れ的に、皆コレクションはコリンフィラ・・・。かかさずにフロアに出て、かなりの部分は買ってます。それ以外にも、高級品カバーのディーラー(洋桜30銭多数貼り・鳥12銭貼り別仕立葉書)、三五六の6銭NAGASAKIと最後の1回前のメリアン小判を掘り出したA・Kさん、今回のコリンフィラのFさんとか、数えれば10人ぐらいはいるのかな。色んな意味で相性が良くって、お付き合いしてこれた人が多いのです。
核になるのが「CORINPHILA」。今手元に有るカタログを見直して、スタッフの写真を見ても、見知った顔がいないのです。
Vollenweiderは1972年からここにいて、G・Toddはロンドンの時の知り合いで、ここに来たのは極最近、他は名前も顔も記憶の片隅にも有りません。かつてのカタログには出てました。ルーダーとエデルマンが2人で始めたオークション、その後、劇的な変化は、第2次大戦の後にあり、「逃げたナチスが南米に持ち出したコレクション」を売って、財をなした・・・。私が最初に来た頃は、クライブがいて、ホルカムが座っていて、CHINAをベッケマンと呉楽園がノンリミットで競っていた、JAPANも素晴らしくコンディションの良いものも有ったけど、値段も一流、むしろ日本よりも高かったかな。
それが、今や、目立たないけれど、「ESCALA」グループの一員で・・・、資本の論理なのでしょうが、何か物悲しくなるのです。スペインのESCALAマターの続報も来ています。社会的な反応としては、ヨーロッパで起きた、最大級の経済スキャンダルとして進行中、波及して、NYナスダックでのESCALA=MANNINGの株が62%下落とか。でも、長文のレポートの最後に書かれていたコメントは、投機家でなく、コレクターが運営するならば切手収集の市場は基本的に極めて健全です。それは歴史が示している。さしずめ今なら、「CEPT」ヨーロッパ共通図案は正にこの投機の対象で、明日は今日の値段ではないのかも知れません。
でも、オークションは大丈夫でしょう。知ってる連中が一杯このグループに関っているか、関わっていたので非常に気になるのですが、今は静観するしか有りません。メンバーが勢ぞろいする、ワシントン展の後ならば、もっと詳しく分かるでしょう。私にとっては「村上・阪急・阪神」より、「ESCALA」の方が影響が大きいかも。我が社には買収のお声は掛かっていなかったのですが。

2006年5月8日(月)

「Dr.S.・・・」
 早過ぎた人なのか、機を見るに敏なのか、1958年「FIFA=国際サッカー連盟」の理事にアジア枠で日本人として
最初に就任されていた人でした。その後の同じ立場には川渕三郎チェアマン(キャプテン)ですら望んだものの、選挙で必要な支持を得られてません。それにJリーグ(プロの国内サッカーリーグ)の創設を最初に活字で訴えたのもこの人だったとか。この分野でも抜群の先見の明をお持ちだった人でした。
 本業を、若くして人に譲り、枯れる前の人生の最盛期を趣味の領域の「切手」「サッカー」に打ち込めた幸せな人だったのでしょう。この人のヒトトナリは、気鋭のライターが「全日本郵趣」で別の視点で最近光を当ててます。他人に論評される、それ以前にご本人が「竜」「桜」「青一」「墨六」、勿論、数え切れない論文で思う存分語ってます。心残りは「小判」が未完に終わった事ぐらい、研究家としても満ち足りた郵趣人生だったでしょう。ご自分で思いついたアイデアを自己表現ができ、それが世間にも受け入れられた稀な程の満ち足りた仕事をされたと言えるのでは。
 私は全くお付き合いが無かったのです。年代的にも、微妙なすれ違いですし、国内でも海外でも直接の会話を交わしたり手紙を書いた事も皆無です。丁度私がスイス・ドイツ・オランダ・北欧などで「JAPAN]に特化したビッドを積極的に始めた頃、Dr.はオークションでの活動は少し控えめになっていて、その後病を得て、T病院に伏せられたのです。もうほんの数年、早いか遅いかしていたら、私が出歩けるようになって、デン・ハーグの駅のフロアで「20銭縞」が旧韓国の李花・鷹と一緒のリーフに貼っていたアジアのロットを見つけて、お互いが相手を知ってか知らずかでギリギリの駆け引きをするスリルもかなりの確率で有ったのに、夢のままで終わってしまいました。この方が出されたカバーは数多く戻って来てますし、グルックナー宛の交換の申し入れの内容など、流石と思わせるものでした。気が合ったかも知れないのに悔やみます。
 少なくとも20数年、たぶん25年前と言って良いでしょう。その経緯は「西岡辰二の郵趣昭和史」の行間にさりげなく書かれてます。わかる人はわかるし、洒落てコナレタ2人の大人の約束とでも言って置きましょう。毎月発行される手書きのオークション誌のAの部に200ロットが全く同じスタイルで出品されるようになったのです。何時頃から始まったかは記憶に有りません。
 でも、暫くすれば気づきます。それに自然に裏の話も聞こえてくるのです。お爺さんとのちょっとした世間話は楽しいひと時でしたから。竜48文1版未使用がA-1・・・組合カタログ順に並んで、締めが旧韓国、すべてが玉ではないけれど、最低値でない、カタログ値(消印などはそれも無し)だけの自由入札なので、このオークションの唯一絶対の目玉でした。このパターンは長期間続いたし、入院されてからもすぐには途切れなかったので、余程大量なパターン化されたストックを黒のマウントを貼り付けたアプ帳として事前に準備されていたのでしょう。問わず語りで聞いた話では、Dr.と翁はどちらかが朽ちるまでは永久に続けようと約定を結び、まさにそのままに実践されていたのです。その発端が何なのかは、今となっては闇の中、詮索は野暮でしょう。
 今のオークションは随分システム化されてます。メールセール(やメールビッド)では、2番札の一刻み上で1番札の人が買えるのが基本のルールです。昔ながらの視野狭窄の勘違いで、一番高い人にその値段で売るというやり方を続けている場合は、オークションの定義では括れずに即売のバリィエーションになるのです。ここは、少し違ってました(今は別のシステムになってます)。
 何も書かなければ、全てその値段で買う意思表示、人の少し上まで引き下げて欲しければ、然るべき符牒を付けなさい。最も簡略なそれは、ビッドの数字の末尾に「まで」と書けば良い。1万円と書けば、2番値が1000円でも、1万円、1万円までと書けば1100円に機械的にしてくれます。最初は殆ど知られずに、結構長く続いていたルールだったのです。基本的に出品者の記事をそのまま書いているので、下見すれば有利だし、「まで」ルールを使うか否かで更なる大きいハンデを得られます。掃き溜めに鶴なのか、鳥居ぬ里の蝙蝠かは別にして、Dr.の異様なハイグレードのAの部は、この情報を得ている人の格好の狩場と化してました。
 私がそれと気づいた時期には数人が踵を接して同じように参入して来ました。京都のお鬚とか、連れの歯医者とか、三重でも豊中でも梅田には飛んで来れるくんとか。三都を巡りて故郷に帰って教師になった人がゴミ漁りの道に踏み込んだのもここが発端・・・。
でも、そのタイミングは私も含めて遅すぎたのです。我々が見落としたはずは有りません。ネタが割れておれば、ヤフーのアラートと同じで洩らしたり、見落としたりはない無いのです。出ていることを知らなかったか、それが出た時には、このオークションに参加してなかったのでしょう。
 Dr.も手彫以外の消印や目打は無関心、買値も無競争の仕入れだし原価などは意識せずとも良いのです。それに、オークションなのでソコソコの結果にはなりますから。もっとも旧小判12銭の済を最低値無しなので1000円で上から下まで入れてる人もいましたが。
 爺さんの冷たい扱いを見ていると面白い話が聞けました。でも、我々の目には触れないタイミングでそれが出ていたのです。
 又聞きで推測でしか有りません。でも、恐らくは当たっている。「朝鮮字8銭・15銭の未使用」がある時にこのオークションのAの部に出て、フレッシュなNGで測った目打は12・5。若きゼネラルコレクターが幾らで入れたかは聞いてません。「まで」と書いたかも分からない。でも、値段の情報の無い時代、12とさして違いは無いでしょう。結果が出るまでのドキドキ感は有ったでしょうが。それに同じ時に1銭・20銭・1円のNGが出ていたか否かも最早探るべき術はないのです。「立太子礼記念皇室贈呈用沿革志」がもう1冊有って、かつて、海外で剥がされた残骸が流れて流通したのでしょうか。有り得ない話では有りません。運の良い、彼の名は2種の12・5を持っている人として菊のコレクターの口の端にはよく登りますが私はフルネームも知りません。
 皆が「消えた」と言っていても、ひょんなきっかけで現れるかも。そのドラマの片隅にでも参加できれば嬉しいのですが。今はその端緒すら得てません。どのオークションにも掘り出しは有るのです。そしてそれは勿論罪ではなく、また運の良さだけでなく、努力をした人が得られる果実です。
 Aの部の200ロットが消え、私も時間が無くなってオークション誌を見る機会も減りました。それは1991年の新春のフロアセールでした、写真で見て、気になるものが有ったので下見に行きました。目打を確認して、紙を見てビックリ、ルーペで調べて慎重に確認、フロアの当日までの時間が如何に長かったか未だに覚えてます。楽しいネタですし、何時か何処かで真面目に検証せねばなりません。「Dr.S・・・」がご健在だったなら、とっくにそれなりの結果を得ていたはずのものなのです。幾つかクリアをせねばならない条件が有るのですが、今なら、私が指名する相方は一人だけ、今年もJ・・・X 実行委員長の大役を担う、ナイトウ先生です。成るか成らぬか乗って見ますか?

2006年4月6日(木)

 「人生で一度のチャンスかも」
弊社のオークションにはここ数回、エラー物が連続して出ています。特に現行切手の無目打・色抜けは発表されているものがほぼ網羅できそうな勢いです。その関連の裏ネタはさておいて、3月10日のロンドンのオークションでグレードの高い琉球のエラーが並んでました。元の所有者はアメリカ人で、「だちびん」4円の9C逆刷、ハワイの加刷漏れ、米貨暫定1/2Cの完全無目打ペア・・・。
同じような並びが去年のマイケル・ロジャースにも出ましたが、その際は何故かソソラレズ、完全にパスしてしまってました。参考値は今回の方が安いし、出場所が「まともにメールを入れると怖い」アントン・マリオ・トーレスのメール限定のオークションというのが面白いのです。ノーリスクの駄目元の安いビッドでは負けるでしょう。でも目一杯に入れてその値段で落とされるのも又怖い。この条件をクリアするのがプロなので、何人かに手配してテレホンビッドを受けて貰えるようになりました。直では無理なので、然るべき代理人を使ってます。終って翌日にFAXが来てました。彼女(Jean)曰く、おめでとう、珍しく一杯買ったわね、ハナマル付きのレポートでした。ロンドンでしかもポンドでないUS$のセールというのが素敵なのです。
マリオのカタログは数だけは随分出てますから、極端には安くは落ちないけど、所詮はリスキーなメールセールなのは皆知っているので、滅茶高くもなりません。だから私が誰かの上でOKと、落とす気で入れたものはきっちり納得の値段で買えてます。100円加刷とかは転売値段なので負けました。
買えたエラーの中でも、希少度以上に気に入ったのが2点有って、「だちびん」と「マイクロ」の逆加刷が何れも耳付きだったこと。9C/4円は下1列の10枚が見つかっており、当然・必然下耳付き、型録値100万円、銘版でないのが残念だけど、それを望むのは無理でしょう。
マイクロは多分2シート出ているはず。となると安く買って・高く売るという商売抜きでいじってみたいのがPos8の「1の字逆」の逆加刷、4X5=20面の逆さなので、上から2段の右端がひっくり返れば、下から2段の左端=Pos13に来るのです。左の耳が必要です。単なる逆加刷は今までに何枚か扱っていて、相場は10万円、でも逆で逆は狙っていても、そのチャンスは無かったのです。画像と共に記事を載せておきましょう。私なら書き得ない「情のこもった」ディスクライブです。
オークションの記事の表現テクニックとしては「だちびんが10枚有って$10000、逆の逆は2枚の存在だからそれ以上に珍しい・・・」。この比較論は私は絶対に使えません。でも最後の1行が気に入って、「たぶん人生で一度の機会かも・・」。うまい表現です。そしてそのチャンスを6月4日には貴方にもお届け出来るのです。最低値も原価+僅かで出して見ましょうか。表現は見えてる事実しか書きませんので、買える人が的確に評価して欲し

2006年3月31日(金)

「CENZAN」
今進行中のスイスのオークションに何点かソソラレルものが出ています。連合葉書にU小判1銭貼りの20ミリCENZAN、鳥12銭ハ+旧小判30銭他貼、鳥12銭+15銭他貼等々。物は良いし、もしかしたら日本で売るより高いかも知れません。もし、出場所がライバルの少ないであろう、ベルギーやールウェイ、或いはギリシャか南アフリカなら、興奮して即飛行機を手配していたかも知れません。

でも、今回の場合、誰もが知っているし、情報が見落とされる可能性は有り得ません。実はこの品物は随分前からコピーを貰っていて、完全に弊社のセールに出るはずの物でした。切手展には出してませんが知る人ぞ知る、スイスのコレクターの品物です。体調を崩して収集を止め、売りに入って、毎回かなりのレベルのものが我が社に来てました。韓国の太極と菊のコンビネーションの新聞帯封とか、沿革志、高額5円・10円の田型とか。だから続きのものもと、期待していたのですが、不帰の人になり、いつしか途切れてしまいました。海外取引の場合、ご本人しか付き合いが無く、切れればそれまで良くある話なので、所詮縁が無かったのでしょう。
それに、今となっては、メジャーなオークションに出されて、コレクターもビッドするであろうカバーを無理やり跳ね除けて買うつもりも有りません。鞘を乗せての転売が出来るものでは無いのです。
だから結論的には、今回はパス。引き続いてやって来る別口に力を残すようにいたします。アルバム物等中身の情報も無い、気になるものも有りますが、これは下見しないと絶対無理、フランスとドイツの中国人が組合型録片手に、100円単位まで丹念に計算するのです。落ちたら嵌るこの手のロット、何方かブラインドビッドで落とす度胸が有りますか?因みに、今回のセールでも、旧知のエージェントは当然出席しますから、代行ご希望でしたら連絡して下さい。取次ぎは致します。

 (220KB)

2006年3月28日(火)

 「強靭紙」
今日、出社したら予想通りに、エージェントからのレポートがFAXで入ってました。
我々には常識ですし、欧州のブローカーの巡業の流れに入っている、西欧と北欧の3月25日のオークションセールの結果です。両方とも、しっかりしたオークションハウスですし、20年を軸に見れば、「3銭薄紙 右上コーナー 外郵十字」とか、「支那字入り分銅往復右書き 返信未使用付着の実逓使用」「8+8連合 使用済」とかも出てますが、それはレア・ケース、昨今は殆ど買うものもなく、日本の一般収集家では、まず落とす事を前提にしての、カタログすら受取っている人は少ないでしょう。
私とて今は、隅から隅まで丹念には読んでませんが、パラパラめくりで「JAPAN]の写真ぐらいは眺めます。一件は、オークションの1ページにぎっしりと竜が蠢いてました。左列が偽物で右列が本物、そこそこ、きっちりした分類でした。桜も小判も有るのです。でも、ボリュームが大きくて、古くて分厚いアルバム4冊、「JAPAN・CHINA」だけでなく、全世界、英領やイタリアも強いとか。参考値がEUR1万、写真に出てる「JAPAN・CHINA」を梃子にして、外国など落ちたらどうするのの怖さも怖さも有るけど、ゼロの評価では勝てません。結構リスキーな値段を入れたけど、結果と見れば随分差がある落ち値です。300万円で入れたけど、掠りもしてません。
全世界のクラシックのアキュムレーションは、「JAPAN」のウエートが7~8割ないと、絶対に勝てません。仮に2番札になったとしても、落とした人は「リング」で談合のグループなので、あと一人がいなければ、次は自分の番になる、ということでは有りません。実際に下見できた場合でも結果は同じ、ヒネリものが入っていて、その1点で全部が買えるぐらいでないと、ミックスロットは端から勝負になりません。まして、メールでのブラインドビッドなど、何の影響もないのです。
「JAPAN]単独なら違います。下見して、電卓を叩くと強みが出る場合が多いのは事実です。でも、条件次第では、こちらにいても勝負が出来ることも有るのです。今回の、小さい型録のカラー写真は正にそれ。存在確率と売れる値段を秤に掛けると、一番美味しい掘り出しネタと言えるのです。

竜5銭の未使用で、「猿でも分かる強靭紙」。使用済みの分厚い無地紙とは異質です。ただコレは半銭2版の硬い紙の「消去法的強靭紙」みたいな無理やり分類でなく、いくつかのポイントでポジティブに扱えるものなのです。色・毛羽立ち・紙質・弾性など、「竜5銭・未使用・強靭紙」は例外なくこのものです。
今までにも結構縁が有るし、狙い目なので4枚は見つけてます。写真で分かる通り、オモテズラはVF。ただどう見ても、真ん中当たりのヘゲかキズが気になって、中途半端な評価しか出来ませんでした。元よりこのロットは1871~1977のライトハウス2冊入りのコレクション、写真の5枚以上の情報は持ってません。だから直感で、有る物と無いものを頭の中で踏むのです。参考値は安いのですが、1種1枚的な物なのでそんなには厚みは有りません。ライバルは「強靭紙」が見える日本人だけ。追加の情報も条件は同じはず。残ったものの踏みも大きい差は出ないはず。結局、強靭紙を見える人がビッドするかと、写真で見て分かるキズをどう処理するかがポイントです。一人が見てなければ、参考値の少し上で落ちるはず、でもそれは甘いでしょう。見つけられるか否かでなく、型録を取っているか否かだけがポイントなのですから。だから参考値の4倍入れても、一声負けると読みました。それ以上入れて、大キズならそれもまた辛いし。
結果?こんなケースでは、読みが外れることは無いのです。だから有る意味では安心もするし、物凄く満足し

2006年3月22日(水)

「国内航空」
今回のオークション、菊の郵便史関係とコンパウンドを含む目打ものは、予定通りで予想以上の高値でした。でも、メールの下支えを跳ね除けた、場での厚みのある競りなので同じようなものが、もし次回に出ても、似たような結果になるでしょう。エアー・ポケット的な「抜け」は発生しにくい分野です。物の数よりも、欲しい人の数が勝っているし、誰もが要るものを得ようとすると、かなりの出血を余儀なくされてしまいます。
同じく随分競ったものでも、全く意味が違うことも起こります。
Lot 2411 ゼロ付塔15円貼開封便国内航空第1便 麻布26・10・25→博多 制度的には9日間(実質8日間)料金の第4種実逓 最低35000→スタート105000→220000 8名
Lot2412 ゼロ付塔航空貼第2種葉書 ルックス良好 値上げ後 福岡26・11・5→渋谷 最低70000→スタート300000→700000 7名
2点とも、ある意味では著名な収集家宛の郵趣家便ですが、見たところ「ケバさ」がないので人気を呼ぶことが予想出来ました。裏話をするならば、この2点の前所有者は最近長年収集されたコレクションを処分にかかっており、一部では業者を通して、話題になるものも放出されています。ところがこの2点は、真っ当な切手のルートでなく、本か紙の市に流れていたものでした。察するに、自分宛のカバーは、記念印の郵来戻しや、シミが出てきたFDCと同じく全く価値が無いと思って、トラック一杯の本やら、なのやらと一緒に処分されたのでしょう。その後どのように流れて、我が社のセールに来たかというストーリーはさて置いて、「値段の意味」を分析いたしましょう。
2点並べても、最低値・スタート値・落札値と綺麗に正比例しての競りになりました。物の珍しさをプラスと見て、受取人の名前をマイナス評価して、先の物が10万、あとが20万位というのが私の読みですが、いずれも遙かに立派な値段になってます。メールのトップは「航空郵趣」をテーマにして切手展に出すことが%

2006年3月1日(水)

【一周年記念・ミステリー大感謝祭】のご案内

一度入れば抜けられない、絆が強いギルドです。メンバーは毎回微妙に増殖中、売りものの準備も上手に出来るようになってます。考え方が柔軟なので、物を売ったり、知識で勝負したり、身の丈相応に働いてます。覗いてくれれば空振りはないでしょう。

「アさん」 第1回から参加です。当然の如く皆勤です。自称記念の専門家、今回は買い物とのバランスで、戦後物の処分の覚悟を決めました。消印単片・カバーなどを、「エイや!」の値段で売りましょう。

「イさん」 昨年のJAPEXでの衝撃デビュー以来、各方面で収集も販売も精力的に活動中。ネタをばらせば、「あ!」彼が、と思う人が多いはず。売りも買いも整合性が取れており、分かりやすい行動パターになるのです。売り物は幅広く、古いものから現行まで、並みの業者よりは勢いが有るのです。お客の加減では新規商品が飛び出るかも?

「ウさん」 売りが最も上達したのがこの人です。極上の仕入ルートでも有るのでしょう。専門分野の琉球は、はみ出たものなら気風良く売るでしょう。狙い目は彼の興味のない分野、当たれば大きいし、結構抜け目も有るはずです。

「エさん」 買いは@1万円、売りは@100円でOKです。だから余りにも売れすぎて今回は売るものが有るのでしょうか。ないならないで、知識を紙に表現した、意外な一面を見せてくれるかも。買う場合の「エクセル」を本にも流用しているので、見やすい本を作ってくれているはずです。

「オさん」片足は別のグループに入ってます。でも、今回は追い出されたので、仲間に入れてあげました。物は目方単位で有るでしょうが、公務の合間の売り物整理なので中々に捗らないないのです。でも、宿題はギリギリで仕上がれば良いのです。アドバイスを求める相手が「ズレてる」ので、幾らでも抜け目は有るはずです。元は取れているので転売可能な値付けです。でも、気づいた後は何時もボヤイテいるのですが。

「カさん」 何故か何時も情報を出しません。でも、転んでも砂を?まずには起きない人なので、今回も目当ての人が見落とさないような仕掛けを考えているはずです。今や偉くなったので、チマチマの細かい商売はやりません。さあ、何をテーマに勝負をかけてくるのでしょうか。

「キさん」 30年前から持ってるものは、そろそろ途切れて来ています。その代わり海外の仕入れのルートが出来てるので新鮮な匂いのウブネタを美味しい値付けで揃えてます。

「クさん」 何時しか面子になりました。今までは徹底した買い専門、でもブースを持つ以上は売れないと面白く有りません。だから楽しめればそれで良い、と割り切って要らない物は捨て値売り、その割り切りが出切るのです。「大阪万博」物なら、どんなものでも集めてます。ご希望のものとの交換でも良いのです。

「ケさん」 前回は公務で欠席なので今回は満を持しての参加です。日頃も夜11時には電話を架けたりしない、真面目な「教祖」様なのです。一部で熱心なファンも居る、「エンタイヤ」を中心に一杯持って来ています。

「コさん」 掛値無しのまとも組、引き続いての出店です。この前に並べていたものは、ご希望が有ったので、「切手市場」に出張中、だから今回の持参品は全てが「新商品」。値付けは分かりやすい@売りなので、お求め易くなってます。束をどんどん解いている、今しか無いものも有るはずです。

「サさん」 今回も知識を正面切って売りましょう。「重量便使用例収集―2-」(菊時代)。真面目に仕事をしたのです。生来の不器用ですが、約束は守ります。将来は必ず入手難になる当シリーズ、是非とも完集して下さい。

「シさん」 売り物はズバリ「知識」です。昨年のJAPEXワンフレーム展のLVコレクション、「速達郵便発達史1948~1954」の作品集、オールカラーで1500円、ワンフレームはかく有るべしの証左になるのです。「日本普通切手1980-1988」はCDで2000円、パソコンで見てください。あとの売り物は何時もと何にも変わってません。悪しからず。

「スさん」 信頼できるバイト君たちのブースです。もしかしたらトンでもない物も出ていたりして、でも空振りでも、それはそれ・・・。将来のお楽しみと致しましょう。