japanstamp Archive

91回フロアオークション Lot Withdraw

1702 菊6銭、25銭貼書留3倍重量便引受時刻便 3×3+7+15銭=31銭

1703 震災8銭、20銭貼書留2倍重量便引受時刻便 3×2+7+15銭=28銭

1704 旧版改色8銭、20銭貼書留配達証明引受時刻便 3+10+3+15銭=31銭 料金合わず。

*オークションの記事自体間違っています。2倍重量書留引受時刻では有りません。

1803 菊軍事貼 朝鮮型間島 消

以上4通は、推測するに同一出所の極めて稀な使用例ですが、XRF=蛍光X線分析装置で元素を計測したところ、消印部分のみから、使われた時代に於いて、社会的に存在していない元素=Ti(チタン)が、明瞭に検出されました。真正品としてのステータスに疑念が生じましたから、オークションから取り下げます。

現在は、時間が取れないため、オークション終了後に画像を含め、詳しくレポートいたします。

お礼とご報告

早速連絡を頂きました、昨日の琉球の不発行のE-Bayでの結果です。最重要のポイントは、沖縄切手ハンドブックの口絵に出ている田型、そのものの下半分だと分かったこと。下耳の汚れで100%同一物と知れました。因みに、白い封筒にマウントを貼って、切手はそこに収まってます。下の余白に、特印=自治体の合併がお釈迦になったので、これも幻・・が押してありました。物の筋としては最高です。転売屋さんも画像を見て、自分で判断しないと駄目でしょう。

さて、落ちた値段ですが、私の評価のMaxの1/8位です。100円加刷よりも安いのです。幸運な落札者は、私に聞いてきたその人か、はたまたどこの国のお方も現時点では分かりません。縁あって、弊社に出品物として来たならば、きっちり料理できるのです。差しさわりが有るので、値段と、画像は出せません。まさか、値段を聞いたけれどビッドする勇気がなくって、落とし損ねは無いでしょう。再度の連絡を待ちましょう。

情報提供者のcpsjさん、流石に上手に見つけてくれました。オンタイムで気づいたならば、俺でも買えたのに・・は野暮ですよ。

Ryukyu Unissued

2時間ほど前に、突然英語で電話を貰いました。趣旨はE-Bayに、琉球の未発行が出ている・・・どうした物かとのお問い合わせです。聞かれたことに出来るだけ正直に答えるのがポリシーンなのですが、英語の会話だけでの遣り取りです。分かったことは、【平良市・下地町合併記念】の幻と言える不発行切手、銘付横ペア、青一色刷りが、あと1時間で締め切りの、E-Bayに出品されている。琉球の珍しい物を出すアメリカ人の出品者で、評価はポジティブ100%、見つけた人が売るために買うので、評価を教えろとのことなのです。

見返りの確約は無いのですが、逆に言えば、リスクはゼロなのです。だから、私の感覚での評価を教えました。100円加刷銘付8B位、150~200万円が売値、買値は自分で判断しなさいよ、です。もう終わったはずですが、果たしてどうなったのでしょうか。電話の時点で、ビッドは44、値段はゴミだったとのことです。根拠のない推測ですが、落ち値は、8,000~11,000ドル位かな。聞いてきた人は、転売狙いなので、負けている方に賭けますが。情報を持っている人、是非教えてくださいよ。

因みに、この不発行は、日米琉合同植樹祭記念と共に、日本には入って来ておらず、立川さんの沖縄切手ハンドブックの口絵に、カラーで銘付田型が出ているのが唯一の情報だと思います。今回の出品が銘付ペアなので、この現物の一部かも知れません。情報通の方続報をお願いいたします。

文献のお取次ぎ

佐々木義郎氏のJAPEX’15 金賞受賞作品の作品集です。8フレーム128ページをオールカラーで作りました。

頒価は3500円・大阪駅前第三ビルバザールでも販売いたします。郵送ならば送料は300円です。

パソコン=カラーコピー機にデータを取り込んでおり、ご注文に応じて出力・製本できますので、品切れのご心配は不要です。

ベテランコレクターの郵便史のアルバム作りをお楽しみください。

000001

00002

00003

00004

 

SPINK INSIDER

数日前に届いていました。パラパラ見ると、半年前から噂になっていたセールの情報が出ていました。

2016年1月17日・Hong Kongでの売り立てです。超豪華カタログでしょうから、大事に残しておきましょう。

興味が有る方は、SPINKにお問い合わせください。

SPINK INSIDER01

SPINK INSIDER02

SPINK INSIDER03

面妖・父の遺品です。

11月23日深夜終了のヤフーオークションで注目に値する大ロットが4点出品されていました。出品者は東京の女性と思われ、IDはsnishi5556です。4ロットの内訳は、①中国切手ボストークアルバム1~4・落札値3,049,100円・②JPS日本切手アルバム1巻と2巻・落札値1,043,000円・③棚2つ分のアルバムと箱20個・落札値1,666,005円・④アルバム青=スコットアルバム17冊・落札値302,005円です。終了が月曜日、火曜日に連絡して、金曜までに入金、土日で発送の手はずだそうです。だからまだ、取引は完了していないので、落札者の評価は入っていません。

デジャブ―なのです。評価で見れば、この出品者の落札実績は120件・切手の「きの字」もなく化粧品のサンプル等です。出品実績は2件、ボストークの3巻と5巻、良い出品者の評価です。今回の出品物は、お父上の長年にわたる収集品、最低値は@1万円、画像を見て行間を読んでの勝負です。結果を見ればお分かりのように、ソソラレル内容です。画像は、結構出ていて、アルバム全体と、別窓のJPEGで、数十ページを載せていました。中国だけは何故か、全体の赤いアルバムと、数ページのリーフだけ、当然中国人は目の色を変えるのです。質問は嵐の如く来た筈です。下見したい、画像を見せろ。他のロットは100ページの画像付き、でもこのロットへの情報提供は、梅蘭芳の小型シートは入っていないようです、の一言だけ。正規の質問には一切無回答。高く売りたいのなら、牡丹と猿と文革は見せるでしょうに。Fixの活字の情報は、ボストーク1~4巻の年代の説明と、未使用が6500枚有ることだけ。でも、中国人は飛び込むのです。数枚の図入りアルバムの写真には、セットの未使用が写っている。総合計が6500枚の未使用が有る。確かに有るでしょう。でも小型シートや文革はどうでしょうか。質問に返事が無いのでビッド人数は少ないのでしょうが、2人で競れば300万、未使用の@10円のブロックがクリアファイルにギッシリ有って、ボストークは写真以外はカスカスでも、詐欺で訴えることは出来ません。ご愁傷さまかな。

日本切手は随分画像が出ていました。1巻に制定・冠は入ってます。2巻も結構埋まっている。琉球は100円加刷のページは見えません。情報としては、ボストークの1巻・2巻他、未使用中心、カタログ値は1500万+琉球が70万です。アナライズ致しましょう。2巻はコンプリで、型価200万、琉球はコンプリで70万、1巻の記念・特殊で200万弱でしょうか。善意に解釈しても、残りの1000万は、手彫~昭和のパートでしょう。でも、この部分の画像が一切無いのです。質問にはノーアンサー。Fixの情報通りのロットだろうと思います。でも、性格の悪い人が裏読みしてくれました。型価は未使用で1500万とは書いていない。波消しが箱一杯ということも有り得るよ。画像に出ている未使用は、型価で100万位かな。状態は問わずですが。残りは、20年程前のホリデーインの米国サンフィラセール、昭和毛紙10銭の万束が沢山有ったことを思い出すのです。5000束で型価1000万、落ち値が100万なので、未使用の面子次第では、ギリギリセーフかも。でも奴がやった仕事なら、優しいことはしないでしょう。どう転んでも、夢見た内容ではないでしょうが。

外国の2ロットも似たり寄ったりです。ガラの量は凄いのです。ギッシリ入っていれば、大丈夫。でも、画像で判るのは、アルバムの外面だけ。某公益財団法人のメールのパートを狙えば、ボソトーク(ユニ含む)なら、幾らでも買えるでしょう。合計で200万出す気なら、スイスのメジャーオークションのアキュムレーションでも、相当なボリュームの物を買えるでしょうに。妙齢のご婦人のお父上(謳い文句は故人で実はご健在)の出品には十分ご注意なさいませ。

追加の情報

昨日の変なメールでのオフーですが、実在のディーラーからのお話だと思えます。スイスのバーゼルで、切手や絵画の珍品を扱っている会社で、Galerie Dreyfus Drouotです。スウェーデンの黄色の3スキルバンコの写真が値段付きで出ていました。切手も、投資か投機目的で幾つかある商品の一つとして、扱っているのでしょうか。現時点では、即売品目に日仏コンビネーションは出て来ていませんが、私に25万ユーロのオファーをしたということは、この会社がフランスのオークションで仕入れたということでしょうか。世の中広いし、日本切手も捨てた物ではないとうことでしょう。でも、バーゼルの「小鬼」を相手にビジネスを取り行う余裕は、今の私には有りません。今回のオファーには返事も要らないでしょう。

プライベートオファー

今しがた、フランスからメールが届きました。付き合いのない相手です。内容は、例のカバーのプラーベートオファーです。値段は25万ユーロなので3450万円位です。添付ファイルはJAPANESE  PHILATELYの記事、其のものなので、このカバーの持ち主のオファーかどうか分かりません。直感ではボーカスだと思うのですが、兎も角面白いカバーです。もし本気でお入り用なら、何時でも連絡先をお教えします。

 

Private Offer01

Private Offer02

ミステリー

XRF=蛍光X線分析装置での精密偽造郵趣品の摘発ですが、近日中に事態を大きく動かします。私及び親しい人だけで知っている問題、という括りでなく、須らく情報を公開して、今後の行動を意義有る物にしたいと思います。何を優先するかはこれからの課題ですが、事実の解明=偽物の摘発・被害の回復=損害賠償請求・情報の公開と保存=再発防止へと、公に行動する準備しています。残念ながら、最後になった『日本切手専門カタログ』「2011=2012戦前編」の巻末に17ページの「記事広告」を書きました。『珍品カバーを検証する』のタイトルで、一人の異能な人物の長期にわたる悪行を告発したものです。私自身の実体験なので、事実に基づく告発です。対象が特殊で限られたテーマなので、一部では話題になったかも知れませんが、小説として読まれたに等しく、或はメディアとしての小ささ故に、少なくとも郵趣界の目に見えるコンセンサスとしては、私が望んだ結果は得られていません。最早、過去のエピソード扱いです。相手は反省して大人しくなるどころか、むしろ悪意の技がレベルアップして、仕事が巧妙かつ高額に進化して来ているのです。その凝縮が、本年1月の「日本フィラテリックセンター」のフロアセールの一連の珍カバーの出現でした。ちょっとやりすぎだし、異局差出しのカバーで、同じタイプライターを使ったという、足が付くチョンボが有ったので、結果として、該当の出品者の出品物は全品WDになりました。処理の仕方としては、それで一話完結、余韻なしです。そして、このケースでさえ、オークション誌の記事を見た時の違和感、不快感は、現物を手にすれば消え去ってしまうのです。一連・一群で、全てが初の、大量の珍品が並ぶことは有り得ない、だからそれは、奴が作った偽物だろうというのが、私なら直感で感じる拒否感ですが、グループとしては有り得なくても、単独のマテリアルとして見れば、どこがダメかが言えない物が多いのです。オークションの出品物なら、あいまいな理由で拒否できても、鑑定という立場でなら、ダメを出すのは相当な勇気がいると思います。今度の場合、余りにも極端だったので、スルーは出来ず対応策が取られたのですが、今までにやったように10回に分けて売られたなら、ストップを掛けるのは無理だったかと思います。それに、過去の数十倍の悪事の検証と、対抗しての未来に続けるべき措置は何も為されていないのです。郵趣界に於ける行動力とはこの程度のレベルなのです。

縁あって、XRFに巡り合い、それを使うことにより、現物に接する事が出来たなら、想像以上に結果が明瞭に見えて来ることが分かりました。しかし疑惑のマテリアルを手にすることができない場合は、印刷物で過去のデータを俯瞰しても、果たして、真なのか偽なのか、分からないケースも有るのです。「日専」の記事は、結構厳しいタッチで、正鵠を突いているはずですが、今となれば相手に優しすぎる部分が多いのです。悪意の輩に対して、私が推理した動機の部分が、ある種、そうであって欲しいという知的な挑戦でなく、単に金目当てに過ぎないことが分かってしまったのです。悪事の発端として、1通のカバーを書いています。画像でお見せする、竜1銭1版 横浜検査済 壬申8月18日 最初期データ更新カバーです。MSA183号 MAY 12 1997締め切り Lot 2011 最低値 270万、落札値 320万。何分にも、18年前の出来事なので、時系列の並びが正確かどうかは分かりません。ただ、複数のメディアで活字になっている事実を元に話を進めて行きましょう。1997年の8月か9月、私の前の事務所に、水口正春が突然やってきました。商売上の付き合いは殆ど切れていたし、オークションの会員でもなくなっていたはずです。因みに、私が関わったオークションに、彼は一度たりとも出品はしていません。嫌われていましたから。来訪の要件は、自分が編集を任されているMSAに、自分の所有物=竜1銭1版貼のカバーを出品したところ、金井宏之氏が320万で落札、その後偽造だと返品して、しかも全日本郵趣に偽物と断定して記事を書いた、その理由は消印のズレ=空間だけれど、切手を一度はがして貼り直した際にズレタまま貼ってしまったので、物は絶対に本物、剥がせば元から押された消印が、切手の下から出てくるので、金井氏の面前で剥がすから、その交渉をして欲しいというものでした。私に仲介の労をとる力はないので、当然断りました。時は飛びますが、MSA192号 JAN.22 2000 Lot1120 270万で再出品がそれであり、偽物として指摘された要因のズレは、水口自身により貼り戻されています。竜1銭1版のカバーは、500文2版に匹敵する希少性です。それ故に、初期使用のデータも、長期に亘って壬申=明治5年9月14日のままになっていました。水口のそれは5年8月18日です。専門家にとっては、この更新はビッグニュースで、金井氏の正面切っての告発も有り、水口のそれが、本物か否かが真剣に議論されたそうです。金井さんは「神」なので、出した結論を屈返すことは有り得ません。時を経てなら別ですが、出した結論を、即座に自ら訂正することは望めません。でも、手彫切手研究会の有史で真剣に議論され、「真正だろう」の結論になったと漏れ聞きました。本来なら、2007年発行の手彫切手専門カタログに、初期使用データとして水口が出品して、金井氏が落札・返品した5年8月18日が、採録される予定だったのですが、新カタログの発行以前の2000年頃に、タカハシオークションに7年7月12日の横浜検査済消しのカバーが出たのです。最低値5万で不落札なので状態は推して知るべしですが、データとしては生きるのです。MSA192にも、水口の出品で、同じ組み合わせで7年7月25日の物も記録されています。初期使用更新競争というよりも、データが少ない1銭1版で、横浜使用のエンタが3通ということは、松田1銭の横浜配給と絡めれば、面白いデータが見えるかも知れません。

前置きが長いのですが、論点は一つ、水口が出品して、金井さんが返品したカバー、本物か否かが知りたいのです。日専の記事で、私は本物と書きましたし、手彫研の意見も同じです。頭に来た水口がやったのは、MSA192号への再出品、記事を載せて置きましょう。結果は不落札でした。彼の評価は、『無地紙』の希少性を強調していますが、オンカバーの場合は、然したる意味はないし、初期使用というデータも、値段には影響ありません。私の評価では100万+かなと思っています。その後に、売られた記録がないので、本人が持っているかも知れません。XRFで調べて、Tiが出ないならば、扱ってみたいカバーです。気になる点が一つあって、東京の干支印に油の滲みが有るのです。この特徴は水口の偽カバーの共通点としてよく見られるのです。真か偽か、現時点では分かりません。私が、本物と信じた大きい理由は、水口が私に、金井氏との仲介を求めてきたことです。理屈は通ります。本物の自信が有るのでしょう。まさか、自分が作った快心の偽カバーで、この行動は無いだろう、と信じたのです。彼が悪事に手を染めたのは、この件が大きいきっかけ、重要文化財に指定されて後に偽物と分かって取り消された、「永仁の壺の加藤唐九郎」と通じるのではのニュアンスで書いたのです。でも、それは私の買い被り、大いなる誤解だったのです。改めて検証すれば、それ以前から、野別まくなくやってますから。金井マターが動機とか発端では無かったと断言できます。この時に彼が発した、「年寄連中の目が落ちている」の意味は、良いものをダメとしたという怒りでなく、偽物を見抜けずに、間抜けな高値で買っているという自信が元になっていると、今なら分かります。この時の文章で指摘した、彼の悪事に関しては、間違ってないと思います。でも、彼を信じて、字数を割いて、本物として例示した3点のカバー、500文2版貼 佐久山、河西務の欧文消の葉書、野戦郵便局の初日消カバー、再検証が必要だと真剣に思ってます。知れば知るほど、調べれば調べるほどに、彼奴の仕事の凄さが分かって来ているのです。機械抜きの1点勝負では、誰も太刀打ち出来ません。

1sen

本物でした。

ようやく、8月のオークション誌が入稿出来ました。引き続き、JAPEXセールと12月のPA/MAの編集にかかります。懸案のXRFの分析も随分進歩しています。文献の精読は終えたので、後は自分のテーマに必要なごく一部の要素を纏めれば良いのです。これからは現物に当たってのデータ採りなので、少なくても1000単位、実際は1万点ぐらいは調べます。基礎となるポイントを幾つか押さえれば、その後の分析の説得力が増すのです。この件は、回を改めて説明いたします。

しばらく前に、興味深い一群のマテリアルの分析依頼を受けました。「但馬国の初期消印」20数点でした。何点かは、ダメを承知で資料集めのために買っている。何れは、地元の郵便印の本を出すので、真偽の確定をしておきたいというご要望でした。XRFでの分析は、特定の一人が作った、極めて精緻なカバーや単片に限って、偽物の判断はできるのです。追々説明しますが、世の中に商業物質として存在しえない時代の元素が、その人物がマーケットに出した郵趣マテリアルから検出されれば、それは当時の正規な使用でなく、後年の偽物又は変造品に違いないという判断になるのです。その元素はTi=チタンであり、何時から正規の郵便印に使われたかを、月単位まで突きとめようとしているのです。印刷インキとの絡みや地域性でもう少し調査が必要です。でも、1920年以前には世界のどこにも無かったことは、あらゆる文献で等しく触れられています。確定している事実です。だから、現状でも竜から菊の時代にチタンが出れば、そのマテリアルはアウトです。この判断データはもっと後年まで使えます。ただし、Tiが出なければ、すべて真正になるかは確定できません。U小判2銭の後期12の、那覇ボタは偽印ですが、Tiは出ないのです。それを作った時代のインキに、Tiが入ってなかったからなのです。元より、私は最終の結論としての真偽の判定に関わるつもりは有りません。分析結果をチャートで提供するので、それを元にして、判断してくださいがスタンスなのです。この条件での分析をしたのですが、今回の一連のご依頼品からは、1点もTiは出ませんでした。

①は2010年1月の日本フィラテリックセンターのフロアオークションの出品物です。洋桜2銭チ貼 但馬大屋市場発、但馬竹田宛、消印は抹消印だけで、□但馬大屋町土田屋吉兵衛、出も受けも、実在の名前なのは、現所有者も確認済みです。但し、マーケットに売りに出た場所と、ルックスからして、本物の丁稚便に、本物の切手を貼って、偽消を押したとの疑念を持ったのです。局の沿革を言えば、大屋市場も土田(はんだと読む)も、7年12月16日の開局です。別の単片②の表示も、□但州土吉大屋だし、大屋市場か土田のどちらかで押した消印と考えても矛盾はないのです。出品者が誰なのかも分かりません。カバーとしては、情報が不十分なので、鑑定に出しても、意見は貰えても真実の保証は得られません。所有者の「照れ」でしょうか、駄目の証明が欲しいのニュアンスだったのですが、分析結果は「良し」になりました。このカバーの場合、Tiが出ないので、偽物とは断定できないという表現でなく、ポジティブに考えて良いと思います。その上に、立派な傍証が有ったのです。「フィラ関西・2010年5月号」③、高野昇郎氏の「最近のオークション誌から」です。2000年11月のKen Bakerさんのオークションに、2銭ホの単片に同じ(と思われる)消印の物が出ているというレポートです。この単片は上半分ですが、もう一点の単片と、同じ思想での作りになっています。偽物師がこの全てのデータを押さえて、偽カバーを作ったとは思えません。Ti無しが確認できれば、説得力も大いに増すのです。2004年・2008年に同じルートで入手された、但馬の初期のカバー類④⑤も、黒印からはTiが出ず、朱印からはHgが出ているので、XRF分析としては、全く問題は有りませんでした。地元印の場合は、偽を作る場合も、辻褄合わせの材料を見つけるのが容易ではないのでしょう。買う人がしっかり知識を持ち、データも押さえているのを偽物師も知っているのでしょう。

20150731001

20150731002